2007.05.07
五月病・六月病?
ゴールデンウィークも終わり、新緑の中通勤・通学しておられる方も多いと思います。
この時期によく聞くのが「五月病」。最近は「六月病」も見られます。
五月病・六月病とは何を指すのでしょうか?
五月病とは、医学的には適応障害・うつ病などの通称です。
もともと、受験戦争が終わって大学に入学した新入生が5月の連休明け頃に
受験疲れや、授業・大学生活への期待と現実の違いへの失望、
入学後の目標の喪失、下宿生活によるホームシックなど様々な要因が重なり
新しい環境に適応できず、だんだん元気がなくなってしまう状態を指しています。
最近は、会社に入ったばかりの新社会人に同じような状態が増えてきました。
新人研修を終えた6月頃に症状が出ることが多いため「六月病」ともいわれます。
新しいことを始めた当初は、どうしても張り切って無理をしすぎる傾向に
あります。授業や仕事、人間関係などにストレスを感じていても、
つい頑張ってしまうことで心身の疲れがたまりやすくなります。
新入生、新入社員に関わらず、職場の異動など「新しい環境」に
適応しようとするときに起きる症状といえます。
こころの疲れ具合は目に見えないため見逃されやすいのですが、
身体の不調も同時に現れることが多く、体調に変化を感じたら危険信号です。
寝つきが悪くなったり、夜中や早朝に目が覚める
体がだるくて疲れが取れない、ちょっと動くのもしんどい
胃腸の調子が悪い、食欲が落ちた、食べ過ぎる
何をやっても楽しくない、今まで楽にできたことがおっくうだ
毎日充実感が感じられない、自分が役に立つ人間だと思えない
このような状態が続き、日常生活に支障が出てきたり今までの自分と違う辛さを感じたら、
五月病、すなわち適応障害・うつ病にかかっている可能性が高いといえます。
一般的にまじめで几帳面な人がかかりやすく、
「自分ひとりで何とかしなければ」と思いすぎてしまう我慢強いタイプは要注意です。
心身の変調に気づいたら上手にペースダウンすることが大切です。
また誰かに相談することで、自分の心や置かれている環境を整理し、
どこから解決していけばよいか問題解決に気づくことにつながります。
不眠、食欲低下、全身倦怠などの症状が強い場合は、適応障害・うつ病など
それぞれの症状に合った薬剤を服用することにより早く改善する場合もあります。